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  • 公開日時 : 2018/06/09 15:11
  • 更新日時 : 2018/10/20 11:19
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USBフラッシュメモリの寿命

USBフラッシュメモリは、使えなくなるまでの寿命が決まっているのでしょうか。
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回答

一般的にUSBフラッシュメモリの製品寿命が言われることがありますが、
記憶容量やデータサイズ、書き換えの頻度、使用期間などの条件によるものとなります。

なお、USBフラッシュメモリの内部は、データを格納する箱となる「セル」と、
データの出し入れを制御する「コントローラー」から構成され、
「セル」には、データの出し入れを制御する「コントローラー」から放出される
電流を絶縁するための蓋の役割となる「絶縁膜」があり、
「絶縁膜」は、データの書き込みや消去のために「コントローラー」から放出される電流を通過させる役割や、
電源を切ってもデータが消えてしまうことのないように「セル」の中に電子を保持する役割を持ちますが、
「絶縁膜」への電流の通過を繰り返すことによって、「絶縁膜」から電子が漏れるといった劣化が発生します。
この劣化が進行することによって、データの欠損や消失、記憶容量の消失などといった症状が見られるようになるため、
フラッシュメモリへデータを保存し続けたり、書き換えを繰り返すことは避け、
また、長期間の保存が必要な場合はハードディスクや光ディスクなどへバックアップするなど、
大切なデータを失わないよう、くれぐれもお気をつけください。
 

※データの読み込みでは、「絶縁膜」に電流を通過させることなく、
  データを格納する箱となる「セル」が並んだメモリ基板に電流を通してデータを読み出すため、
  「絶縁膜」の劣化を直接的に促進させることはありません。

※「絶縁膜」の劣化とは別に、メモリ基板やコントローラーなどといった実装部品そのものの故障によって
  データの出し入れが不能となる場合もあります。

※フラッシュメモリ製品の中には、誤った値が記録されている場合に
  正しい値に訂正することができる「ECC機能」を備えたものや、
  データを格納する領域が集中することで部分的に劣化することを防ぐためにデータを格納する領域を分散させる
  「ウェアレベリング機能」を備えたものがあり、信頼性や長寿命性が高まることが期待できます。